第二過程 交際戦略(?)
放課後 耕二の下駄箱
「明日の放課後、屋上に来てください」
と、丸っこい字で書かれたメモが俺の下駄箱に入っていた。
(これっていわゆる告白ってやつ?!)
俺は少し期待してしまった。でも俺のこと好きな人って誰だろ…
「耕くんおかえりー」
妹が玄関で帰りを待ってくれてた。普段だったら今の時間だと菓子パンのアニメ見てるのに…
「耕くーん。ちょっと私の部屋に来てくれる?」
「別にいいけど。なんか今日変だぞ?なんかいい事でもあったのか?」
「耕くんこそいい事あったと思うけど?」
妹の声のトーンが少し暗くなった。
「交際戦略ーーーッ!」
「ほぇ~?!」
すると突然当たりがネオン街のようになり、電波な音楽が流れてきた。あれ?この展開なんか見たことあるような…輪r…
「きっと恋愛が下手な田所耕二に告げる!」
妹は少し露出の多いドレスのようなものを着ていた
「お前いきなりどうしたんだよ!(何となく展開分かるけど)」
「私はお前の妹ではない、恋愛の神、スアデラだ!」
「はぁ~?なんで恋愛の神がいるんだよ!」
「お前は明日、遠野理彩に告白される!」
「えぇ....(困惑)じゃああの手紙って…」
「そうだ、遠野理彩だ」
「いいか?明日お前は告白されたら「いいよ」と言って彼女を抱け!」
「いきなり抱くの?!そんな事出来ないよ!それに俺別に遠野の事好きじゃねーし!」
(俺は元陸上部の先輩、三浦美那(みな)さんが好きなのに…)
「は?(威圧)神に口答えするとはいい度胸だな…まぁいい。上手くやれよ」
と言うとスアデラはスタイリッシュにドレスを脱ぎ、肌着だけとなった。そして、
「交際戦略、しましょうか」
と言ってイリュージョンもどきは終了し、妹は
「ほぇ?」
と言っていた。俺はこれがもし小説だったら作者さん謝りに行かないとだな…なんて考えていた。
第一過程 組み立てられない想い
「ここをこれにはめてっ…と!ふぅ… 一応完成したー。後は塗装してっと」
俺は田所耕二。現在中学3年生で趣味はガ〇プラ。
中3になったら受験も有るのでガン〇ラは買わないようにしていたがつい買ってしまった… やべ 24時だ。明日学校orz
俺は何時ものように通学路を歩いていると
「おはよう、田所くん」
と幼なじみの遠野理彩(りさ)が挨拶してきた
「よっ、理彩」
「耕二くんまた目にクマできてるー!また夜遅くまでガ〇プラ?」
「…」
「やっぱり、ちゃんと寝ないとモテないよーwww」
「別にモテなくてもいーし。」
「あっそ!折角気使ってるのに」
「はいはい。早く寝ますよ理彩様」
「理彩様…って、キモい!二度と呼ぶな!」
何故か理彩は顔を赤くしながらそう言い、駆け足で昇降口まで行ってしまった。
最近理彩は変だ。前は学校で話しかけても普通に話してくれたのに最近は逃げてしまうし、忘れ物を借りに行っても
「教室じゃなくて廊下に呼んで」
とやたら2人きりになりたがる… 俺には女心ってやつがさっぱりわからん…